東北芸術工科大学 文化財保存修復研究センター
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プロジェクト3:?救うべきは身も心も? 災害に備える。 地域文化遺産の災害予防・災害対策による循環型保存・活用システムの研究

 大地震や台風等の自然災害や盗難等の人災により文化遺産は罹災し、傷つき、失われていく。最近は、列島各地で台風による水害や、震災、火災が相次ぎ、国宝や重文を始め多くの文化財が影響を受けている。10年前の阪神・淡路大震災でわれわれが学んだのは、「救うべきは、人も文化財も」であったが、この間防災の視点では、文化遺産への配慮が十分であったとはいい難い。地域の歴史的町並みや貴重な文化財が災害に見舞われることは、地域市民の精神的な支柱を喪失することに繋がり、また地域の活力を減らすことも招きかねない。行政や市民が、文化遺産に対しても危機管理意識を高め、防災対策を地域ごとに立てる必要があるし、不幸にして災害に遭遇した後は、速やかに地域が文化遺産を含めて復興できるような協力体制が不可欠である。

 ここでは、様々な災害に対する予防的な保存対策や、災害が発生した場合の対応策について研究する。災害への予防的対策としては、文化遺産の公開による地域市民の意識喚起と地域の消防機関の指導による自主防災組織等の協力体制、未指定文化財の種別悉皆調査(保存状態・保存環境)による地域における文化遺産の所在地地図集成などが課題である。また災害時における対応策としては、文化遺産の救済活動を実践できる専門家の育成や人的ネットワークの構築が必要不可欠である。研究対象として、文化遺産を中核として形成された歴史都市、山形県鶴岡市を採り上げ、教育委員会や消防機関、致道博物館等文化財関連施設と連携・推進を模索する。

 これらの研究と関連して、災害に強い文化財の収蔵環境・展示環境の開発研究もテーマとする。

研究者紹介
プロジェクト3
研究者名 所属・職 役割研究課題
学内
藤原 徹 文化財保存修復研究センター・美術史・文化財保存修復学科(兼任)教授 地域文化遺産の災害予防・災害対策と持続的保存・活用
研究課題彫刻資料の防災対策、災害時の緊急対策
半田正博 文化財保存修復研究センター・教授 地域文化遺産の災害対策と持続的保存・活用
研究課題紙製絵画・古文書などの被災文化財の保存修復
手代木美穂 文化財保存修復研究センター・准教授 地域文化遺産の災害予防・災害対策と持続的保存・活用
研究課題プロジェクト・リーダー防災マニュアルの作成、地域消防との連携、防災ネットワークの構築
岡本篤志 文化財保存修復研究センター・嘱託研究員 彫刻・工芸作品、石鳥居、石橋、建造物等の三次元計測とデジタルアーカイブ等
研究課題地域文化遺産の三次元計測技術等による保存・活用システム研究
高野公男 名誉教授 都市における防災・災害対策
研究課題地域と地域文化遺産を災害から守る防災対策
学外
内田俊秀 京都造形芸術大学・歴史遺産学科・教授 地域文化遺産の災害予防研究と持続的保存・活用
研究課題地域と地域文化遺産を災害から守る防災対策
尾立和則   地域文化遺産の災害対策研究と持続的保存・活用
研究課題被災歴史資料・文字資料への緊急対応
栗本康司 秋田県立大学・木材高度加工研究所・准教授 地域文化遺産の災害予防研究と持続的保存・活用
研究課題火災に強い文化財収蔵用箱の開発
酒井英一 致道博物館・学芸部長 地域文化遺産の災害予防研究と持続的保存・活用
研究課題鶴岡市における防災対策と被災資料の緊急対応
田川新一朗   地域文化遺産の災害予防・災害対策
研究課題と持続的保存・活用研究地域文化財の悉皆調査、文化財防災マップの作成
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